第36回東北脊椎外科研究会を終えて、ようやく肩の力が抜けました。2026年1月24日、TKPガーデンシティ仙台にて開催し、寒波の中にもかかわらず144名の先生方にご参加いただきました。総演題数は53題(主題10、一般43)です。演題募集の頃は「集まるだろうか」と不安で、集まり始まると今度は「多すぎて枠に収まるか」と心配になる――準備あるあるを一通り味わいました。会場は駅近へ変更となり、前日の意見交換会の会場も含め、まさに“本番勝負”の心持ちでした。もともとこの会の時期は大雪になることがこれまでもあり、今回も日本海側では今季一番の寒波が長引く状況で、直前まで気が気ではありませんでしたが、当日は会場が終始あたたかな熱気に包まれ、活発な討議が続きました。
主題は「小児の脊椎疾患~早期診断から治療戦略~」。小児脊椎手術の変遷、側弯症の装具治療、患者立脚型評価、神経筋原性側弯症など、まさに“今”知りたい内容が並びました。特別講演では神奈川県立こども医療センター整形外科科長 中村直行先生に「先生、その子の脊柱問題、いつ介入するつもりですか?」をご講演いただきました。東北地区ではハード面・ソフト面ともにまだ課題が多い神経筋原性側弯症の治療について、先生ご自身の試行錯誤を「必ずしも順調ではなかった局面も含めて」率直に示していただき、現場の熱量と実践知に背筋が伸びる思いでした。講演の中で、先生がご相談された、失敗にもめげず挑戦を続けてこられた経験豊富な先生を“スーパーサイヤ人”に例える場面もあり、会場がふっと和んだのも印象的でした。一般演題も低侵襲手術、骨粗鬆症、変性疾患、外傷、腫瘍、周術期管理、リハビリ、DB解析まで幅広く、東北らしい“実装力”を感じました。
前日の意見交換会には若手を中心に約50名が参加し、世代や施設の垣根を越えて会話がつながっていく時間は、この研究会の魅力そのものだと思います。最後に、役員会の先生方、座長の先生方、特別講演の中村先生、口演の先生方、参加者の皆様、そして協賛の大正製薬様に心より御礼申し上げます。
第36回東北脊椎外科研究会
会長 両角 直樹
(国立病院機構 仙台西多賀病院)